2005年05月15日

共有物の保存

共有物の保存行為

共有物の保存行為は、各共有者が単独で出来ます。

保存行為というのは、共有物の現状を維持する行為です。他の共有者の同意はいりません。他の共有者にとっても利益になるからです。

共有物の保存に当たる代表的な事例は、共有物である建物のペンキがはげていたので、塗り直したり、建物に浮浪者やゴッツイヤクザ者等の、不法占拠者が住み着いていたので、明け渡しを請求する裁判を起こしたりすることです。

ここは、簡単です。他の共有者のためにもなるから、自分一人でよいです。

過去問

各共有者は、単独で共有物の保存行為をすることができる。(55-6-3)

ヒント だって、保存行為は他の者も喜ぶでしょう



以上、ここまでが共有関係の概要でした。
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2005年05月14日

共有物の変更

共有物の変更・処分行為

昨日の管理に近いようでも、共有物の現状や性質を変えてしまう、変更や処分行為は、各共有者に大きな影響を与えますので、共有者全員の合意で行う必要があります。

例えば、共有物である建物を建て替えたり、増築をしたりする場合です。また、共有物である農地を、用途変更して宅地化にすることも、農地を宅地に変えてしまうわけですから、全員の合意が必要です。

過去問

甲は、乙、丙と平等の割合で土地を共有している。その土地が農地であった場合、甲は乙及び丙の同意がなくても宅地にすることができる。(52-4-1)

ヒント だって変更すると他の方にも影響が大きいでしょう。


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2005年05月13日

共有物の利用・改良

共有物の利用・改良行為

共有物の「利用・改良行為」とは共有物の性質を変えない範囲で、収益を図ったり、価値を増したりする行為のことです。例えば3人で購入した別荘を賃貸にしたり、新たに、きたぞ光だ!の光ファイバーを引いたりして、価値を増したりすることです。

共有物の利用・改良関係は、持分の価格の過半数で決める必要があります。人数の頭割りではありません。

例えば、A・B・Cの3人で別荘を共有して、持分がA30%、B20%、Cが50%という場合は、Cは1人では別荘の利用・改良行為を行えません。過半数ですから、半分を超える必要があります。

また、共有物の管理に要する費用である、管理費は、各共有者が、その持分に応じて負担する必要があります。全て持分です。先ほどの例で光ファイバーを引くのに10.0万円が掛かったとしますと、Aが3.0万円、Bが2.0万円、Cが5.0万円の負担になります。

ちなみに、共有物の利用・改良行為が行われた場合は、その管理行為に反対だった共有者も、管理費を負担する必要があります。

例えば、共有者Aが一人だけ光ファイバーを引くことに反対して、1年以内に管理費を負担する義務を履行しない場合には、他の共有者は、相当の償金を支払ってその持分を取得出来ます。お金を払わない場合は賠償金を払って共有者から追い出すことが出来ます。だって、自分勝手な人ですから、共有状態にそぐわないので、排除出来るようにしました。

過去問

各共有者は、その持分に応じて共有物の管理の費用を負担しなければならないが、ある共有者がこの負担義務を1年以内に履行しないときは、他の共有者は相当の償金を支払ってその共有者の持分を取得することができる。(60-7-1)

ヒント 自分勝手はいけませんぜ。

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2005年05月10日

共有物の持分の処分

共有物の持分の処分

共有者は、他の共有者の同意がなくても、自己の持分のみは自由に処分出来ます。

4.000万円の別荘をAが1.200万円、Bが800万円、Cが2.000万円出して購入した例では、Aが自己の30%の持分を売ったり、担保にしたり放棄するためには、BやCの同意はいらないということです。

これは、Aの持分は、あくまでも所有権だからです。所有権というのは、何でも出来る権利です。売ったり、担保にいれたりするのも自由です。

なお、共有者が、他の共有者の持分までも処分するには、その共有者の同意が必要です。

この場合はどうなりますか?売主の担保責任の「一部が他人の物を売ったので、その一部を買主に移転できないとき」に当たり、善意の買主は代金減額と契約解除を請求出来ます。悪意の買主は代金減額だけを請求出来るという結論になります。

横断的な話ですが、そろそろこういったお話も理解出来ないと、本試験に間に会いませんよ。
あにぃ〜?さっぱり言っていることが解らない( ̄Д ̄;;その場合は、私のメルマガのバックナンバーを見てね(^^ゞというか、解らんとまずいですよ。そろそろ。

過去問

甲は、乙、丙と平等の割合で土地を共有している。甲は、乙及び丙の同意がなければ、自己の持分を放棄することはできない。(52-4-2)

ヒント だって、共有の持分は、自分のものだもの。


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2005年05月09日

共有とは

共 有とは

共有とは、共同所有の略です。所有権は1つの物を1人で所有しているのが基本です。しかし、1つの不動産を夫と妻が共同で所有しているような場合もあるでしょう。というか、最近分譲マンションを購入される方は夫婦共有名義が多いのではないでしょうか。

そこで、民法は1つの物を2人以上で所有している場合を「共有」として、共有関係がうまくいくように、色々な規定を設けています。それを見て行きましょう。何?我が家は夫婦仲がいいから大丈夫?法律上の話ですって。

共有物の持分

共有の場合、各共有者にはそれぞれ割合的な権利として持分という概念があります。その共有物についてどれくらいの割合で支配をしているかということです。

持分は各共有者の協議で自由に決められます。しかし、基本的には例えば出資した割合によります。例えば4.000万円の別荘をA1.200万円、Bが800万円、Cが2.000万円出して購入したとすると、持分はAが30%、Bが20%、Cが50%になります。

なお、共有者が持分を定めなかったときなど、持分の割合がはっきりしないときには、各共有者の持分は頭割りで平等な持分になります。

共有者は、共有物の全部についてその持分に応じた使用・収益をすることが出来ます。Aは30%しか持分がないから共有物の30%しか使えないのではありません。

例えば購入した家が3LDKだったとしますと、30%の1部屋分しか使えないのでは無く、全部について使用・収益が出来ます。

実際は年間で何日使うなど日割りの形でしょう。先ほどの例ですと1年間の内Aが30%でBが20%、Cが50%というように使用する形になります。

過去問

甲は、乙、丙と平等の割合で土地を共有している。甲は、その土地の全部につき、その持分に応じた使用をすることができる。(52-4-4)

ヒント 全部について持分に応じた使用が出来ます。


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2005年05月07日

登記が無くても

登記が無くても対抗出来る第三者

次は、登記が無くても対抗出来る第三者です。先日お話したとおり、不動産に関する物権の変動について登記がなければ第三者に対抗できないのは、第三者がその物権について正当な利益を持っているからです。

逆に言いますと、その物権について正当な利益を有しない第三者に対しては、登記がなくても対抗出来るということです。

次の場合は、対抗出来る第三者になります。つまり、正当な利益が無いということです。一言でいうと違法な者です。

1、相手を困らそうとした者

ライバルを困らそうとした者を背信的悪意者(はいしんてきあくいしゃ)と言います。これは、相手を困らせてやろうと思って二重譲渡を受けたのですから、法律も保護しません。

2、ライバルを詐欺または強迫により、登記申請を妨げた場合。

邪魔をしたということです。

過去問

Aの所有する土地をBが取得した後、Bが移転登記をする前に、CがAから登記を移転した。BがAから購入した後、CがBを強迫して登記の申請を妨げ、CがAから購入して登記をC名義に移転した場合、BがCに対して登記がなければ土地の所有権を主張できない。(7-2-2)

ヒント だって、悪いことをしているわけですから。


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2005年05月06日

他人との関係

登記がなければ対抗出来ない第三者。

昨日の続きです。不動産に関する物権の変動が、「登記がなければ第三者に対抗できない」のは、第三者もその物権について正当な利益を有しているからです。

つまり、登記がなければ対抗できない第三者とは、昨日のCのように正当な利益を有する第三者を指します。あくまでも権利はあるのですから

昨日の、AがBとCに不動産を二重譲渡した場合の、Bから見たC、またはCから見たBの間はライバル同士ということですね。

B ← A → C

両方ともAから買ったという正当な権利を持っています。ですからお互いに有効なのです。しかし、結局両方に同じ物は売れません。そのため、登記が早い方が勝ちとしたのです。

さて、今お話をしました二重譲渡ですが、物権変動について悪意の者はどうでしょうか。先ほどの例でAからCに土地が売られたことをBが知っていた場合に(若しくは反対にCが知っていた場合に)、単純に「知っていたに過ぎないときは有効」です。資本主義の世の中のため、早い者勝ちの原則があるからです。

C ← A → B (悪意 登記)

Bの勝ちCの負けです。悪意でも勝ちになる点が特殊ですね。

過去問

AがGからこの土地を譲り受け、Aが未登記のうちに、その事情につき悪意でGから二重にこの土地を譲り受けて自己に移転登記をしたHは、登記がなければAは、自己の土地の所有権を対抗できない第三者に該当する。(61-7-4)

ヒント 生き馬の目を抜く資本主義の世界です。単純な悪意は早い者勝ちです。


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2005年05月03日

これは、おらの家だ!

物権の変動

物権の変動(移転)は以前に契約の成立は意思表示のみで成立しますとお話したとおり、物権は当事者の意思表示のみで成立・変動します。

しかし、以下のような問題が起こった場合はどうしましょう。例えば売主Aが、土地の所有権をBに売却した後で、同じ不動産をCにも売却してしまいました。

A → B

B

まず、前提条件として物権の変動は当事者の意思表示のみで効力を生じるわけですから、これは有効です。つまり、BもCもその土地の所有権を獲得します。でも、実際に土地は一つです。それでは、どうすればいいのでしょうか。

ちなみに物権というのは、最初にお話したとおり、誰に対しても主張出来る権利です。法律的には物を排他(はいた)的に支配する権利と言います。他を排除してよせつけないわけです。

でも矛盾しますよね。BもCも所有権を獲得すると言っておきながら、他を排除するというのでは、話が反対です。そこで、どちらが勝つか決着をつけなければなりません。西部劇みたいですね。

さて、決着の手段です。皆さん、不動産の登記簿(改正不動産登記法により、「登記事項証明書」という名称に変わります。)というのは聞いたことがあるでしょう。その登記により決着をつけるのです。

土地や家の所有権がAからBに移転したら、登記事項証明書に、これはBの土地ですと記載して表すのが通常です。

そして、「不動産に関する物権の変動は、登記をしないと第三者に対抗出来ない」という原則があります。簡単に言うと、自分名義に登記をしていないと、ライバルには勝てませんよということです。

C ← A → B  結局Aからの登記を早くしてもらった方の勝ちです。

不動産に関する物権の変動は、登記がなくても当事者(AとB、AとCなど)には対抗出来ます。つまり、不動産に関する物権の変動につきまして、登記の移転は物権の移転に必要な要件ではなく、「第三者に対する対抗要件(BとCの間)」です。

過去問

不動産に関する物権の変動について、民法は登記の移転を要件としている。
(55-5-4)

ヒント 登記は対抗要件です。

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2005年05月02日

物件法定主義とは

物権法定主義(ぶっけんほうていしゅぎ)

昨日お話しましたように、債権は当事者間のみでの話です。しかし、物権は誰にでも主張出来る権利です。そのために、物権は法律で定められたもの以外は認められません。これを「物権法定主義(ぶっけんほうていしゅぎ)」と言います。

もう少し解りやすくお話をしますと、例えば映画館に行った時に、椅子にバックを置いて席を確保しますよね。あれは何の権利でしょうか。イス権?ない!ない!所有権?・・・イスは映画館の持ち物ですよね。

つまり、慣習上揉め事を起こさないように、暗黙に権利を認めているだけです。皆が自分勝手に権利を主張したら大変ですよね。そのため、物権はあくまでも、法律で決められたものしか認められません。

それが、物件法定主義の意味です。皆仲良くね。

過去問

物権は、民法その他の法律によって定められるもののほか、当事者間の契約によっても創設することができる。(51-5-1)

ヒント 物権は法定主義です。

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2005年05月01日

物件(ぶっけん)とは

物件とは

今回から物権にいきます。と言ったところで、今日から5月ですか。何か日が経つのが早いなぁ。歳取ると年々早くなっている気がしますね。何か悩むなぁ。

まぁいいや。悩んでも仕方がない。ちなみに民法は、財産に関する権利として、「債権と物権」を用意しています。区別するポイントは、それが特定の人だけに主張出来るものなのかどうかという点です。

債権とは、人に対してある行為を請求出来る権利です。Aが不動産をBに売却した場合、売主Aは買主Bに代金を支払うように請求出来ます。この代金請求権が債権です。

一方、物権とは、物を直接・排他(はいた)的に支配できる権利です。先ほどのようにAが不動産をBに売却した場合、買主Bは不動産の所有権を取得します。この所有権など、物を「直接支配できる権利」を物件と言います。

つまり、債権はAとBの間など 「当事者のみ」のお話です。一方物権は「誰にでも主張」出来ます。

ここが債権と物件の大きな違いです。明日から詳しくお話していきます。
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2005年04月30日

代理権がないのに

無権代理(むけんだいり)

代理が成立するには、代理権が必要です。つまり、代理人が権限外(代理権の範囲外)の契約をしても、原則として代理は成立致しません。このような代理権以上の行為をしたことを、無権代理と言います。それでは、代理人が勝手に権利の無いことをした場合はどうなるのでしょうか。

無権代理の場合は、原則として代理が成立致しません。つまり、無権代理人が行った契約は、原則として無効になります。

それは、そうですよね。不動産屋さんに賃貸の依頼をしていたのに、勝手に家を売られてしまったら、困ってしまいますよね。そのため、無効になります。

また、次の場合も無権代理と同じ無効になります。

双方代理が行われた場合です。双方代理とは、代理人が本人と相手方の双方の代理人を兼ねることです。

本人A → 代理人B=代理人B ← 相手方C

両方を代理したばあいは、必ずどちらか利益のために動きますよね。例えば、報酬が多い方などに付きます。つまり、どちらかに偏ります。ですから、両方の代理は禁止にしました。

ただし、本人と相手方の両方が双方代理に同意していれば、双方代理は禁止されず、無権代理として無効にはなりません。双方が了解しているわけですから。この典型が、不動産屋さんです。不動産屋さんの仲介業務なのです。

過去問

AがBから代理権を与えられて、契約を締結し、又は締結しようとする場合にAがBからB所有建物の賃貸の代理権を与えられている場合、Aは、B及び賃借人Dの同意があれば、Dの代理人にもなることができる。(3-3-4)


ヒント そもそも双方代理は有効なのでしょうか?その例外は?

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2005年04月27日

代理権がなくなるとき

代理権の消滅

さて、せっかくの代理人の権限ですが、代理人に選んだのはいいけれど、実はあまりふさわしく無かった人だった場合に、そのまま任せるわけにはいきませんよね。そこで、代理人の代理権は、次のどれかの事由があると当然に消滅します。

1. 任意代理の場合は

本人の死亡または破産手続開始の決定

代理人の死亡または破産手続開始の決定・後見開始の審判


2. 法定代理の場合は

本人の死亡

代理人の死亡または破産手続開始の決定・後見開始の審判


本人の死亡・代理人の死亡はわかりますよね。死んでしまえば終わりです。また、代理人の破産手続開始の決定・後見開始の審判があったときは、要するに代理人自身が大変なのです。とても、人様の代理をしている場合ではないでしょう。

違うのは一つだけ。本人の破産手続開始の決定です。この場合に法定代理は消滅しません。本人が破産手続開始の決定したとはいっても、親子の間や夫婦の間で肉親でなくなるわけではありませんし、法定代理権を行使するのに、別段問題はありません。ですから、この場合は消滅しないのです。何?借金するやつは家の子じゃない?気持ちはわかる・・。でも法律的には、消滅しません。

過去問

Aが、Bに代理権を授与してA所有の土地を売却する場合に、Bは、Aが死亡した後でも、Aの代理人としてこの土地を売却できる。(12-1-4)

ヒント 死んでしまったら終わりでしょう。


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2005年04月26日

代理の代理

代理の代理

さて、代理人がさらに代理人を選任した方が本人の利益になる場合があります。つまり、代理人の代理人です。

例えば下のような場合ですね。不動産屋さんも得意な地域など、得意不得意があります。そのため、入居者探しを他の不動産屋さんにも依頼致しました。

本人 → 不動産屋さん → 不動産屋さん →相手方

代理人から、さらに代理人として選任された者を復代理人(ふくだいりにん)と言います。

復代理人を選任出来るのは本人ではなく、「代理人」です。でも、当然、勝手に選任していいものではありませんよね。特定の理由がある場合などに、選任するのです。しかし、あくまでも復代理人は本人の代理人です。本人の利益のために、選任するわけですから。

過去問

復代理人は、代理人を代理するのではなく、直接に本人を代理する。(59-4-1)

ヒント 復代理人は誰の代理人でしょうか。



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2005年04月25日

代理権を与える方法

そこのお嬢さん、乗ってかないかい?飛ばすぜ!
田植え奮闘中です。
taue-3.jpg

体が痛い・・・。でも気持ちいいっすよ〜。自然の中の仕事は、原点ですね。

本題に入ります。今回は代理権を与えるにはどうするかです。

代理権の授与

さて、代理権があるということは、逆に言えば代理権を授与する必要があります。つまり、最初に代理権を与える必要があるのです。

まず、法定代理は法律が代理権を与えています。任意代理は本人が代理権を与えています。

しかし、困ったことに代理権の範囲が不明確な場合があります。例えばお年寄りで、家のことはあなたに全て任せる。信用しているからなどと言う場合があるでしょう。こういう場合の代理人を「権限の定めのない代理人」と言います。とは言っても、適当に売っていいものでもありませんよね。そのため、規定を設けました。

権限の定めのない代理人は、次の3つの行為しか出来ません。

1. 保存行為…現状を維持することです。例えばペンキが剥げたら塗るなど

2. 利用行為…性質を変えない範囲で収益つまり儲けを図ることです。建物の一部のみ賃貸に出すなどです。

3. 改良行為…性質を変えない範囲で価値を増すことです。例えば光ファイバーを新しく引くなど。

全て、本人の利益になる行為ですね。当然その行為に掛かったお金は本人の負担になります。

過去問

Aが、B所有の建物の売却(それに伴う保存行為を含む。)についてBから代理権を授与されている場合にAが、買主を探索中、台風によって破損した建物の一部を、Bに無断で第三者に修繕させた場合、Bには、修繕代金を負担する義務はない。(13-8-3)

ヒント 本人のためになることはしてもよいのですが、本人の利益ですからお金は出しましょう。


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2005年04月22日

代理とは

代理とは

さて、今回からは代理です。契約は本人自身が行うのが原則です。しかし、例えば制限行為能力者であれば、親御さんに任せた方が安心ですし、また、売却や賃貸の依頼を、その道のプロである不動産屋さんに頼む場合も数多くあるでしょう。

このように人に頼んで任せる行為を代理といいます。代理が不動産屋さんの主な仕事ですから、非常に重要で、過去問の量も多いところです。

あ、そういえば週末は親の代理(というよりは手伝い)で、田植えに行ってこよっと。天気よさそうだし。気持ちいいぞ〜。田植え機運転出来る社労士も少ないもんでっせ。

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話を戻しますね。他人が本人の代わりになった方が本人の利益になる場合に、代理をその他人にお願いすることが多くあります。その代理の中で、先日お話した、制限行為能力者の親御さんなどは、法で規定されているから法定代理、不動産屋さんなどは任意に契約を結ぶわけですから、任意代理と言います。

法定代理  本人 → 法定代理人(親御さんなど)
 
任意代理  本人 → 任意代理人(不動産屋さんなど)

代理はあくまでも、本人の利益のためのものです。そのため、代理行為は次の3つにまとめられます。

1.本人から任された権限の範囲内で、
2.本人のためにする意思表示をして、
3.その効果(結果)は本人に帰属致します。


この3つは覚えておいて下さいね。


過去問

代理人が権限内において本人のためにすることを示してした意思表示は、直接本人に対してその効力を生ずる。(50-3-1)

ヒント 代理人は誰のためにその行為をするのでしょう。

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